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第6回「糖尿病の食事療法のコツは?」

     血糖を上昇させない食事療法のコツは2つです。摂取するカロリー量の制限が一番大切なことは言うまでもありません。それとともに摂取する食品の内容や摂り方に注意をはらって栄養分の吸収をゆっくりさせることにより糖尿病状態において低下している食事直後のインスリン分泌の不足に見合った栄養分の吸収を図ることが大切となります。少ないインスリン分泌でも僅かずつの栄養分の吸収で急激な血糖上昇を抑えようというわけです。摂取される食品の3大栄養素は、炭水化物、蛋白質、脂肪ですが、血糖値の上昇に一番早く関係するのは、図に示しましたように炭水化物です。次に蛋白質、脂質による血糖上昇が一番最後にきます。糖の吸収についてもブドウ糖などの単糖類の吸収が一番早く血糖値をすぐに上昇させます。次に砂糖などの二糖類の吸収が早く、米飯のような多糖類は胃や小腸の中で徐々に二糖類、単糖類と分解されてゆくために時間がかかるために吸収に時間がかかります。ですから、ブドウ糖による血糖上昇は早く、米飯などの多糖類による血糖上昇はゆっくりとなりますので、摂る食品に含まれる糖類の“質”が血糖上昇に影響があるわけです。ブドウ糖果糖液がよく出来あいの食品に含まれていますが、含まれているカロリー量が同じカロリーでしたら砂糖よりもより早く血糖上昇を来たしやすいと考えられます。
    次に、食物繊維の摂取も血糖の上昇をゆっくりさせる効果があります。そういう意味で、最初に野菜などの食物繊維を多く含むサラダなどの野菜食品を摂取するということは意味のあることです。
    またゆっくり噛むということは、食品の吸収をゆっくりさせる効果があるとともに、満腹感を増すことにより総摂取エネルギー量を抑える二重の効果が期待できるわけです。ですから、一口食べたら、箸をおいて10回以上噛む努力をしてみてください。
    今回の糖尿病の知恵袋の結論としては、1) まずゆっくり良く噛んで食べる工夫、そして2) 食べる順番としては野菜サラダなどの食物繊維を多く含む食品を摂取した後に、肉や魚などの主菜を主に摂取し、最後に炭水化物を摂取するような工夫、そして 3) ブドウ糖果糖液をなどのブドウ糖を含む食品の摂取をなるべく控える工夫、このような食事の工夫が血糖管理を改善する一助になることが期待されます。そしてその継続が大切です。

    (文責:前橋広瀬川クリニック 糖尿病外来担当 清水弘行)

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