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第5回「糖尿病の治療方法について確認しましょう!」

     糖尿病の治療において重要となる項目は、糖尿病のタイプによって少し違います。若い方に多い1型糖尿病と成人に多く、生活習慣の乱れの関与が大きい2型糖尿病では、食事や運動療法などの生活療法と薬物療法の重要性が異なります。
    1型糖尿病では、もちろん食事や運動療法も長期的には大切となりますが、基本的には体で合成されるインスリンが足りなくなることが病気の本質ですので、足らなくなったインスリンを体の外から補充することが最も大切になります。大体体重 1kg 当たり 1単位のインスリンが必要となります。必要なインスリン量が充分に補充された状況において、あとは補充されたインスリンに見合うエネルギー摂取とエネルギー消費のバランスが大切となるわけです。体が血糖値にあわせてインスリンの分泌を調節するわけではなく、あくまでも外から補充されるものが主体ですので、投与したインスリンの作用の仕方にあわせた食事や運動の調節が血糖の乱れを生じない“コツ”です。
     一方、2型の糖尿病では、生活習慣の乱れが原因の中で大きな部分をしめていますので、継続的な食事療法と運動習慣が大切です。ケトーシスやアシドーシス(体が酸性になった状態)などの急性代謝失調の状況でない状態では、早急な薬物治療は必要ではありません。HbA1c が非常に高いような方では、かえって最初から強い薬物を始めたり、極端な食事療法をおこなったり、入院などにより短期間で急速に血糖値を下げてしまったりすると、合併症が悪くなってしまう可能性もありますので注意が必要です。1ヶ月間に HbA1c が 1-2% 程度の改善が理想的です。まず、体型とライフスタイルに見合った食事摂取と運動療法をコツコツと実施することが最も大切です。このような生活習慣の改善の試みを3ヶ月程度行ってみても充分な改善がないような状況においては薬物治療の開始という選択肢も出てきますので、そのような際には主治医の先生と御相談ください。

    (文責:前橋広瀬川クリニック 糖尿病外来担当 清水弘行)

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