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第4回「では糖尿病治療のゴールは何でしょうか?」

     もちろん、糖尿病治療のゴールは、糖尿病ではない方と同じように合併症もなく、天寿を全うされることです。そのためには、血糖値を糖尿病ではない方と同じように管理することが大切となるわけです。そこで糖尿病治療において病気の治療がうまくいっているかの判断基準として重要となる項目は、血糖値とともにHbA1c です。HbA1c とは、血液中にある赤血球の中のヘモグロビンがブドウ糖と結合している割合を示しています。正常値は、6.2% 未満となります。血液中のブドウ糖濃度が高く、その暴露時間が長いほど、ヘモグロビンが多くのブドウ糖を結合しますので高い値を示します。ただし、貧血や肝臓病などの病気があると実際の血糖値よりも低い値を示すことがあるので、注意が必要となります。
    ではその管理目標値はどうでしょうか?HbA1c の管理目標値の改訂が、2013年6月に日本において日本糖尿病学会より実施されました。図に示しましたように、これまでの一律の目標設定ではなく、患者さんごとに年齢や合併症の状態を把握して、その状態ごとに応じて最も適切で、長生きが出来ると思われる目標に変わりました。その根拠は、外国の臨床データにおいて、インスリンなどの薬物をいろいろ使用して HbA1c を非常に良好な状態までどのような患者さんも低下させると、かえって死亡される方が多くなってしまったという現象が認められたからです。そこで、米国や欧州の糖尿病専門家が、合併症のひどい方や高齢の方では低血糖のリスクを増加させてまで薬物療法を強化しない方がよいという考え方に変わり、治療指針が変えられたことが影響しています。しかし高齢者だからといって食事や運動療法だけで HbA1c が改善している方まで、高齢者だからといってその目標値を上げる必要性はありません。

    (文責:前橋広瀬川クリニック 糖尿病外来担当 清水弘行)

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